プレゼンの魔術師

2007.06.12


 最近一部でバカ受けの「高橋メソッド」。これはこれでいつかは自分でやってみたいと思うのだが、今回は別の次元で洗練されたプレゼン、WWDC(Appleの開発者会議)のビデオの話。

  次期OSのLeopardの話だが、300以上の新機能があるという。AppleのCEO、スティーブ・ジョブス氏らのプレゼンはいつもながら洗練されていた。10月には出荷されるので今から楽しみなのだが、今回のプレゼンの白眉は最後の方の製品価格についての話。

 聴衆と一緒に大笑いしてしまった。ワタシの訳ではつたないので、ITmediaから引用する。

********************引用始め**************************

最後にジョブズ氏は、Leopardの価格を発表した。

 「Basic版の価格は129ドル」。
 これまでMac OS Xは、1種類のバージョンしかなかったが、Windows Vistaにならって、ユーザーセグメントごとに分離したバージョンを用意したのだろうか。場内がどよめき始めた。ジョブズはおかまいなしに続ける。 
 「このBasic版にいくつかの機能を加えたPremium版が……129ドル」。
 ジョブズ氏は悪ノリしてさらに続ける。
 「……企業向けのエンタープライズ版が129ドル。すべての機能を搭載したUltimate版が129ドル」。

  Business Version、Enterprise Version、Ultimate Version…… どうやらジョブズ氏流のジョークだったようで、Mac OS X “Leopard”もこれまで通り、分かりにくいターゲットごとのOSセグメント化などは行なわず、1つのパッケージにすべての機能が入ったワンパッケージ戦略――そしてわずか129ドルの価格で提供される。

*******************引用終わり**************************

 4つのバージョンがあり、内容の違いが分かりにくい某「VISTA」の事を最後にチクリ。イヤミは全く感じられず、聴衆も大受け。プレゼンとはこうありたいものだ。

  今年も「プレゼンの魔術師」は健在だった。